日本電信電話(株)のコードレスホン子機EX<WH>の電池パック製作
註:他所に「電電公社」と書いたが、其れは誤り
コードレスホン子機の電池を入手できないかとの、近所のお宅からの依頼。
玄関インターホンと一体となっている点が便利とのこと。従って、一式を入れ替えると、何万円も掛かってしまいます。
電池が駄目になって何年も、充電器に載せてあるときにだけベルが鳴るという、リンガ専用機状態で使用してたのだそうです。
それが、ある会合の際、他の人がコードレス子機の電池は古い機種でも簡単に手に入ると云ったです。
で、この電話機のオーナが会合の翌日に相談に見えたですが、見るからに古い。
銘板を見ると、1988年12月製。まさか25年以上前のものとは、実物を見るまで思ってなかったです。そう古くないものなら代用電池を作っているところが見付かるのですが、古すぎるせいか、情報皆無。代用品を作るしかなさそうです。
底部に、電池パックが納まっています。
代用電池パックは、此れと同じ大きさか此れよりも小さく作らないと、蓋が閉まらず、充電器に置けません。
4.8V 270mAHと表示されています。
予想通り、ニカド電池でした。寸法と電圧と容量から、単五を4本、直列にしてると判断。
単五と同寸法若しくは小さいタブ付きニカド電池を4本、直列にすることにします。(小物を扱える電気溶接機が有ればタブなし電池も使えるのですが)
探したところ、容量は2割減になりますが、単五を細くした様なタブ付きニカド電池が、「
ミマツ音響」に有りました。「D-N220B-TAB」です。
単五より少し細く、容量は220mAh。
届いた4本の電池。クロネコヤマトの宅急便・代金引き換えで届きました。420円×4+送料及び梱包料1050円+代引手数料315円=3045円。
電池1本のクローズアップ。
左が届いた電池の1本、右がコードレスホン子機に入っていた電池パック。
さて、3月2日(日)、作業開始。
風邪を引いて暖房が入った居間に籠っており、道具を出すのが面倒だったので、半田鏝と、脂入り糸半田と、NTカッタと、紙と鋏と、メンディングテープ、其れだけで作業。ニッパもピンセットも使ってません。因みに、熱した半田鏝は灰皿に乗せました。
丁寧に作業したのと、作業中に撮影が入ったので、所要約一時間。
元の電池パックの外皮を剥いだもの。
裏側。
新しいタブ付き電池4個と、元の電池パックから外したコネクタ付きリード線を、半田付けで繋ぎました。(タブが付いてない普通の形状の電池に半田付けするのは危険です)
裏側。
絶縁紙(只の上質紙を畳んだもの)を挟み、メンディングテープを巻きました。
裏側。
元の電池パックの外皮を被せました。
コードレスホン子機の電池収納部に納まりました。
完了。
尚、ご近所のこと、お金を頂くのは遠慮いたしました。
補遺です。
ニカド電池:JIS公式名称
ニッカド電池:俗称
カドニカ電池:三洋電機(現パナソニック)の商品名